エジプト その18 朝日に染まるアブ・シンベル神殿

2024年6月1日土曜日

エジプト

 2月1日、朝日に染まる神殿を見に行くので5時50分にホテルを出発。
この日もフル装備のマスクにヒートテックのハイネック、ラッシュガード、ダウンジャケットで行きました。
エジプトは暑いと思っているととんでもないです。朝と夜はとても寒いです。

朝日に染まるアブ・シンベル大神殿
幅約38m、高さ約33m。入口には高さ20mのラムセス2世の座像
ナセル湖から太陽が昇ってきました。朝早くからたくさんの観光客が見守っています。この場に立つとなんだかドラマチックで太陽神ラーのパワーを頂けたような気になってしまいます。
アブ・シンベル大神殿の救出にはもう一つ「奇跡の光」の再現という重要な使命がありました。私が行ったのはまだ2月1日なので斜めですが神殿の中まで朝日が入っていました。10月22日と2月22日には神殿のの60m奥にある至聖所に朝日が差し込むように設計されているのです。
奥の至聖所の4体の像です。左端の闇の神プタハを除いた3体だけを照らすように設計されたと考えられています。右から2番目が神となったラムセス2世。3,000年前にこんな計算が出来たというのに驚かされます。現代の私の頭では無理!
あの小さな入口から60m奥にあるものにピンポイントで朝日を充てるようにするってありえなくないですか⁉ 移築後の結果は3,000年前の地球の回転軸のずれもあり1日ずれてしまったそうです。それでも十分成功といえるでしょう👍

この巨大な像はすべてラムセス2世で左から青年期から壮年期までのラムセス2世。左から2体目は移築前から崩落していたもので、地面に落ちた部分は移築前と全く同じ位置に再配置されています。ラムセス2世の足元には最愛のネフェルタリ王妃と子供達です。
高さ約22m、まじかで見上げると大きい! 良く見ると耳の前に縦に切った線があります。言われないと気が付きません。
あかまるのところにある壁画が↓
上エジプトと下エジプトが長い戦争を止め和解したことを描いた壁画
和解したことを象徴する貴重な意味のあるもと聞き切断をやめ、重さ30トンをそーっとそーっと運んだそうです。
ラメセス2世がネフェルタリ王妃のために造った小神殿
小神殿と言っても大きいです。ラムセス2世とネフェルタリ王妃が交互に並べられ、足元には二人の子供たちがいます。古代エジプトでは王妃の姿は王の足元に小さく刻まれるのが普通なのですが、ここではラメセス2世とネフェルタリ王妃が同じ大きさで造られています。これは異例のことでネフェルタリ王妃への愛情の深さが感じられます。
小神殿は女神ハトホルを祭神としています。神殿内部の真ん中に左右に3本ずつ牛の耳をもつハトホル女神の柱が並んでいます。
大神殿より壁画の保存状態がいいです。色もかすかに残っています。
手にはパピルスとシストレムという打楽器をもっています。シストレムを鳴らすことで神々を喜ばせると信じられていました。
パノラマで撮ると歪むので繋いでみました。エジプトではどんなに朝早くても観光客がいます。出遅れると人でいっぱいかも😅
神殿と入口の往復は昨夜も今朝もこのカートでした。歩いても大した距離ではないのですがツアーが「ゆったり旅」だったのでカートが用意されていたのかしら🤔
ホテルにはミカンの木がたくさんありました。葉っぱの中は良く見るとみかんがたくさんなっています。エジプトは「タンジェリン」と呼ばれているみかんの産地で、生産量は日本よりも多いそうです。
空港に向かう途中でラクダをぎっしり積んだトラックに出会いました。
砂漠にはラクダと私の頭にはセットですり込まれていたのですが現在、野生のヒトコブラクダは絶滅しているそうです。ラクダはスーダンからの輸入だそうです。まさか輸入とは思わなかった。
アスワン国際空港。ここで1時間ほど待たされました。
砂漠です!
1時間半のフライトでやっとカイロに到着。
カイロ市内は大渋滞 信号を守る習慣がないのは聞いていたけれど車線も無視!4車線道路が5車線になってる🥶
やっと着いたモーベンピック ホテル。食事は船でもホテルでもほぼ同じ・・・
広~いホテル。アブ・シンベルからカイロに来ると急に現実世界に引き戻された感じです。
もう少しアブ・シンベルで古代エジプトの世界を妄想していたかった~