学徒出陣のアルバムをみて

2021年2月11日木曜日

日記

 毎日毎日、アルバムのスキャンに励んでいます。父のアルバムの中にあった1冊。普通の卒業アルバムだと思って開いたこともなかったのですが、よく見たら最後に「出陣記念帳」とある。学徒出陣のアルバムだった。

黒い字は私が入れたものです。2603が何だかわからず、検索したら「皇紀」・・・「皇紀」? 第二次世界大戦後の昭和23年に廃止された神武天皇即位の年を元年と定めた日本の紀元だそうです。

1943年10月15日に行われた壮行会
スキャンしてパソコンの画面で大きくしてみたら父がはっきり分かった。少人数のグループ写真もあり良く分かる。これには感動です。
上手ですね。ほかにも最後の早慶戦の写真や壮行会のブラスバンドの写真があります。
御存命なら97~98歳・・・
その後、父は香川県の豊浜町、陸軍船舶練習部 船舶幹部候補生隊に配属になりました。
父がアルバムに描いていた。こんな絵心があったとは知らなかった。豊浜での訓練はベニヤ板で出来た一人乗りモーターボートに爆弾を操縦席の左右に2個搭載し、敵の大きな船に投下するというもの。勝てるわけがない。悲惨な訓練だったみたいだが戦地に行くことなく終戦を迎えたようです。生きている間にもっと聞いておけばよかったと思うのですが、父も母も戦争の話はしたがりません。私が知ってるのは豊浜会で旅行をしていたことだけ。アルバムを見ながらいろいろ調べていたら香川県豊浜の一の宮公園内に「留魂」碑を昭和60(1985)年10月14日、豊浜会により建立と写真がネットに出ているのを発見。いつか行ってみようと思います。父が老人ホームに入った時、同じ大学で豊浜会の一人が下田からお見舞いに駆けつけてくれたました。深い絆があったのでしょう。
若い時は戦争に苦しめられた父でしたが、終戦後のアルバムはどれも楽しそうな顔をしているので良い人生だったとホッとしました。