北大路魯山人のお宅訪問

2022年5月19日木曜日

茨城

 笠間にある北大路魯山人のお宅を訪問してきました。

「美的空間で日常坐臥を満たさねば、美しいものを生み出せない」という魯山人の考えの下に創られた住居なのでただの古民家ではありません

この茅葺きの民家は神奈川県厚木市近郊の江戸時代の豪族の母屋であったものを昭和の初めに北大路魯山人が北鎌倉に移築し、自らの住居としていた。それを昭和40年に北鎌倉より笠間日動美術館が移築した。
笠間日動美術館の分館として「春風萬里荘」と名付けた。

内部は魯山人が住んでいたままに残されています。何十人もお弟子さんがいたのでもっと大きな家だったが縮小して移築され、お台所は移築されていないそうです。
和室から撮ったもの、土間の玄関の右が上の写真の和室。奥に見えるのが洋間。
茶室「夢境庵」は裏千家の名茶室を手本として、魯山人が設計したもの。現在は住居の中から茶室に行けますが、元々は離れて独立したお茶室だった。
お茶室の前には露地も造られていた。
お茶室の前の石庭は龍安寺の石庭を模して造られている。
玄関の土間の左手にある洋間。元は馬屋だったとは信じられない。
床には年輪を刻んだ欅の木目を見せた「木レンガ」を敷きつめてある。手斧削りの梁の棚板、古いインド風の擬人化された象の首の棚受など、細部へのこだわりがすごい。
自然石そのままを組み上げた暖炉
これも自らがデザインしたステンドグラス、現在残るのはこれただ一つ
洋間からのお庭がきれい。
春風萬里荘の展示品として日動美術館の彫刻等所蔵品がたくさん展示されています。
これも魯山人お手製!
五右衛門風呂に小さな方は上がり湯です。
周りの青竹は皆魯山人お手製の織部焼の陶板。とても広くて冬は寒そう。
魯山人 『福字皿』
ほかにも魯山人の作品がたくさん展示されていました。
お庭から見た住居
睡蓮の池もあり桜、紅葉とほかの季節もよさそう。
私は馬屋を改装した洋間に一番感心しました。
土間に欅を埋め込んで木レンガの床にするなんて発想はすごいと思いました。
築40年の我が家もなんとか何とかならないか考えてみるか💦